◆ スイスの高山植物の名称 (3)

2.学名の読み方 (発音)
ラテン語は、基本的にローマ字読みと同じですから、日本人にとって比較的簡単です。
1) 例えば、 
  Ca、Ci、Cu、Ce、Co は、カ、キ、ク、ケ、コ であって、
  Ca が 「サ」、Ci が 「シ」とか「チ」、Ce が 「セ」とか「チェ」 という発音にはなりません。従って、Ranunculus glacialis は、ラヌンクルス・グラアリスであって、グラアリスにはなりません。 
2) 同様に、G は、ガ、ギ、グ、ゲ、ゴの行であって、
 Gi が 「ジ」、Ge が 「ジェ」 とはなりません。
 ですから、Gentiana acaurisは、ゲンティアナ・アカウリスであって、ジェンティアナにはなりません。
3) また、語尾の -us -um は、「ウス」 「ウム」であって、「アス」 「アム」ではありません。スイスなどのアルプスでよく見られるキンポウゲ科のRanunculusは、ラテン語の読みでは、ラヌンルスであって、ラナンキュラスとはなりません。
町の園芸店などでは、よく、キンポウゲ科の花が、ラナンキュラスという花名で売られてい
ますが、この呼び方は、学名を英語読みにしたもので、知らないと全く違う花かと思ってしまいますが、実際に花屋さんなどでは、いろいろな花が、英語読み、あるいは勝手につけた呼び名で販売されてます。
4) また、ae、oe は、ローマ字を読むときと同じで、アエ、オエと、一文字づつ発音し、エ、エーというようにはなりません。 5) 母音には長音、短音があります。 6) 母音の 「 y 」 は、小さい 「 ュ 」 の音です。 7) 「th」  「ch」  「ph」 は、それぞれ、 「t」  「k」  「f (p)」 という発音になります。 ~上の写真は、ラヌンクルス・アコニティフォリウス(Ranunculus aconitifolius)の群落~