◆ スイスの高山植物の名称 (1)

スイスの水仙最近は、ネット上にスイスの高山植物を紹介したページが多くみられるようになりました。
コンパクトで操作性のよいデジカメの出現で、誰にでも簡単に写真が撮れるようになり、一回の旅行で1000枚くらいの写真を撮ってくる方も、ザラにいるようです。フィルム時代と違い、高い写真代もかからず、スキャナーで取り込む手間もなく、ブログや口コミサイトに手軽に投稿できるようになったからでしょう。 
このように多くの方に、スイスの高山植物について関心を持ってい

ただけることは嬉しいのですが、一方で、ネット上には、花の名前の表記に関し、余りにもいろいろな呼び方が氾濫してしいて、これでよいのか、と、心配になります。
もちろん、個人の紀行文などでは、少々間違っていても構わないし、必ずしも正式な学名を使用する必要もありませんが、“ガイドブック ”や “デジタル植物図鑑” “花名検索サイト”など、正しい名称の普及をも、その使命としている書籍やHPでは、ある程度、適正な名称を使用していかないと、混乱が深まる一方と、危惧されます。

スイスの湖

確かに、難しい学名の使用を避け、できるだけ、やさしい名前で呼ぼうとする努力は認めるのですが、変な呼び名は、却って混乱を助長させます。
スイスでは湖のことを “ゼー” と呼び、グリンデルワルトのバッハアルプゼーは、 “ゼー” と呼ばれ、ツェルマットのライゼーやグリュンゼーは、最近までガイドブックで、ライ “湖” 、グリュン “湖” などと、表現されていました。

勿論正しいのですが、統一感のない表現で違和感を感じていました。
今では “ゼー” が普及し、ずっと分かりやすくなりました。 変に日本語で表現するより、時間をかければ、難しいと思われる呼び名も、自然に普及してくるものです。