美しいチロルの山々

グロースグロックナー 　＊GROSSGLOCKNER　

朝の4時過ぎ、辺りがまだ暗いころ、そっとホテルを出て、明け行くハイリゲンブルートのこの瞬間を待ちました。
朝の光は暗闇の中からグロースグロックナーの頂を白銀に輝かせたかと思うと、見る間に教会の塔を、そしてシャレ―を照らし出し、眼前に山間の美しい村の全景を現しました。
こうして今日もまた、聖地ハイリゲンブルートの新しい一日が始まりました。

写真は皇帝フランツ・ヨーゼフにちなんで名付けられたフランツ・ヨーゼフス・ヘーエの展望台からオーストリア最高峰のグロスグロックナー（3798m）と、パステルツェ氷河を眺めているところです。
パステルツェ氷河は、地球温暖化により、写真のように大幅に後退してしまっています。
すぐそばには年代別に氷河の後退状況を表したパネルが立っており、それを見ると、その激しさに、驚きより危機感を覚えます。

時間があったらターミナルモレーン（氷河の末端）に降りてみましょう。（僅か数十メートル下るだけですが、ケーブルカー：グレッチャーバーンも運行されています）
ここは天気のよくない日が多いです。時間と費用をかけて折角展望台へ行ったのに天気が悪くて何も見えなかったという話もよく聞きます。山や氷河などの見物が主目的なら、この地に３泊ぐらい滞在することをお奨めします。
また、既に当サイトのハイキングコース欄で紹介済みですが、ここからハイリゲンブルートまで下る展望の良いハイキングコースなど、いくつもの魅力的なコースが延びています。