パステルツェ氷河とホフマンスヒュッテの写真

フランツヨーゼフスへーエ ~
ヴァッサーフォールヴィンケルハイキング

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1 今日も朝からどんより、小雨という生憎の天気のなかでのハイキングスタートになりました。
次の滞在地ツェルアムゼーへの移動を夕方に控え半日余裕時間ができてのハイキングです。
レストランの写真
2 今日はオーバーヴァルダーヒュッテ往復を考えていましたが、ちょっと時間的にタイトなので、ガムスグルーベンウェッグ(702)を歩き、ヴァッサーフォールヴィンケル氷河の先、行けるところまで行ってみることにしました。
展望台の隅に道標があり、オーバーヴァルダーヒュッテまでは2時間15分とあります。
バッテンで消されている目的地はホフマンスヒュッテです。(理由:後述) 道標の写真
3 このハイキングのスタート地点はフランツ・ヨーゼフス・ヘーエの展望台です。展望台まではハイリゲンブルートからバスを利用します。
展望台の一番奥にあるレストランの先から歩き始めますが、直ぐに素掘りのトンネルが出てきます。トンネルは全部で6カ所あります。 ガムスグルーベンウェッグにあるトンネルの写真
4 トンネル内に入ると、ディズニーランドのアトラクション「カリブの海賊」のような男の声がワイワイ、ガヤガヤと聞こえてきます。
それとともに、水晶などの鉱石や金を掘る効果音に、エコーがかかって聞こえてきます。
ガムスグルーベンウェッグにあるトンネルの写真
5 ところどころトンネルが途切れたところからは、コース進行方向の左手下方に、パステルツェ氷河の荒々しい流れが覗けます。
近年の地球温暖化により、この氷河も昔に比べ大きく後退してしまっていますが、スケール的には大きく、まだまだ迫力十分です。
ガムスグルーベンウェッグにあるトンネルの写真
ガムスグルーベンウェッグにあるトンネルの写真
6 そして再びトンネルに入ると、壁面には絵が描かれていたりします。
また、ところどころに、ゴールド(金)を採掘していた頃の様子や歴史などが書かれた説明板も設置されています。
他のページにも書きましたが、ケルンテン地方ではケルト族や古代ローマ時代に金が発見・採掘されゴールドラッシュとなりました。
ガムスグルーベンウェッグにあるトンネルの写真
金採掘説明板の写真
7 トンネルを抜けると、脇の岩壁の隙間にカンパヌラ・ロトゥンディフォリア(ベルフラワー)やサクシフラガ・アイゾイデス(シコタンソウの仲間)がへばりつくように咲いています。
高山植物の写真
8 ここは氷河を見学するための人気コースなので、たくさんのツアー客がガイドさんに真下に流れるパステルツェ氷河の説明を受けています。
写真の右上に小さく見えているのがスタート地点であるフランツ・ヨーゼフス・へーエの展望台です。真下の氷河に向かって崖が切れ落ちているのがよく見えます。
フライヴァンドコプフ (Freiwandkopf 2854m)などに設けられたトンネルを抜けてきたのです。 パステルッェ氷河を眺める観光客の写真
パステルッェ氷河の写真
9 荒々しい氷河の流れが運んでできたモレーンの上にはホフマンスヒュッテがチョコンとのっかっています。
このヒュッテもかつては「ホフマンスウェッグ」という氷河トレッキングコースのベースヒュッテとして高い人気がありました。
しかし、木造のため老朽化が著しく、長らく閉鎖、いろいろな再建案などが検討された後、残念ながら2016年9月に解体・撤去されました。
ホフマンスヒュッテの写真

10 ヴァッサーフォールヴィンケルにある小休止および展望用のコーナーです。ここから展望できる山の名前などの説明板が設置されています。
またこれまで幅が広く、歩き易かったコースもここまでで終わりです。
ここから直ぐ右へ折れて登って行きますが、コースはガレ場と岩の上を歩く登山道になります。 ヴァッサーフォールヴィンケルの写真
ヴァッサーフォールヴィンケルの写真
11 このコース「ガムスグルーベンウェッグ」には、下の写真のような案内板が随所に設置されています。ここはヴァッサーフォールヴィンケルで標高は2548mです。
ヴァッサーフォールヴィンケルの写真 12 ここからはこんな感じのコースになります。
まだ緩い登りですが、晴れていれば、登るにつれて前方に雪山がだんだん大きく見えてくる場所です。
ヴァッサーフォールヴィンケルの写真
ヴァッサーフォールヴィンケルの写真
また左右を見渡せば、氷河の末端から小さな滝が流れ落ちています。
ヴァッサーフォールヴィンケルの写真
13 さらに15分ほど登ると、目の前に氷河が溶けてできた小さな池が見えてきます。
下の写真はボックカール氷河(Bockkarkees)のターミナルモレーンの上に立ち、氷河を眺めているところです。
本来なら、このコースで一番インスタ映えするポイントなのですが、今日は天気が悪く冴えません。
ヴァッサーフォールヴィンケルの写真
評判の美しい景色は見られませんが、ブルグスタル(Burgstall)の上にオーバーヴァルダーヒュッテが小さく見えています。
オーバーヴァルダーヒュッテ遠望の写真
14 ここからはガレ場と大きな岩の上を、やや左回りに登って行きます。
ヒュッテがだんだん大きく見えてきますが、時間的にもうこの辺までです。
オーバーヴァルダーヒュッテへの写真
オーバーヴァルダーヒュッテへの写真
オーバーヴァルダーヒュッテの写真
15 ここで引き返し、もと来た道を下って行きます。帰途に、坊やとお父さんが一緒にハイキングしている親子連れに会いしました。
この子が大人になるころには、氷河はきっとまた違った姿を見せていることでしょう。
モレーンだけになってしまい、昔ここに氷河が流れていたんだよ、なんてことにならないよう祈ります。 パステルツェ氷河の写真
16 コースの途上にはガムスグルーベンウェッグに生育する高山植物についての大きな案内板が建っています。
白い花は良く知られているエーデルワイスです。このタウエルン地区の高山ではよく見られます。
またピンクの花は独名で Rudolph-Steinbrech (Saxifraga rudolphiana)と呼ばれ、サクシフラガ・オポジティフォリア(Saxifraga oppositifolia)と同じです。
高山植物の写真
サクシフラガ・オポジティフォリアの写真
サクシフラガ・オポジティフォリア

【所要時間】
◆ フランツ・ヨーゼフス・ヘーエ展望台~ヴァッサーフォールヴィンケル 1時間半
◆ 晴れていれば展望が良いので、きっと写真をたくさん撮ることでしょう。
景色を楽しみながらゆっくり歩き、食事や休憩時間などを入れても往復3~4時間くらいみておけば良いでしょう。
(注)ただし、ハイリゲンブルートとフランツ・ヨーゼフス・ヘーエ展望台間はバスを利用しますので、その所要時間は含んでいません。乗り遅れないよう、事前に十分時刻表をチェックしてください。

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