ハイリゲンブルートのロープウェイの写真

ハイリゲンブルート~シャーレックハイキング

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1 このハイキングはハイリゲンブルートからロープウェイを乗り継いでシャーレック(Schareck or Shareck 2604m)まで上がり、山頂へ登った後、ジオトレイル(Geotrail)を歩きます。
そして途中でジオトレイルから離れ、タウエルンコプフを右手に見るところまで行きますが、悪天候のため止む無くジオトレイルに戻りシャーレックへ帰ってくる周回コースです。
下の写真はホテルのテラスからすぐ下にハイリゲンブルートの教会が見え、グロスグロクナーなどが背後に聳える、私の定宿:Panoramahotel Lärchenhof です。
Panoramahotel Lärchenhofの写真
Panoramahotel Lärchenhofの写真
2 ハイリゲンブルート(正式にはHeiligenblut am Großglockner)は、オーストリア中南部のケルンテン州にあるとても美しい村です。
このコースは前日午後に歩く予定にしていましたが、強風・悪天候のためロープウェイが運行停止になっていました。
今日もお天気があまり良くありませんが、ロープウェイは動いているということで10:00発のSchareckbahnenでSchareckへ上がりました。
ホテルでケルンテンフリーパスをもらいましたのでロープウェイは無料です。 シャーレックのロープウェイの写真
3 中間駅のロスバッハ(Rossbach)でロープウェイを乗り継ぎ、シャーレックで下車すると、すぐそばに道標があります。
ここでは Hochtor、Geotrail の方向へ歩いて行きますが、その前にシャーレックの山頂まで登ってみます。 シャーレックのロープウェイの写真
4 シャーレック(2,600m)へ上がってみると残念ながら雨が降り出してきました。
そのうえガスっていてグロスグロックナーも全く見えず評判の景観は雲の中です。
それでもザックから雨ガッパを取り出し、取り敢えずHohe Tauern 国立公園のGeotrail を歩くことにします。
シャーレックのロープウェイの写真
5 Geotrail はタウエルン山脈の主要な尾根で、コース名からも想像がつくように地質学的にも洞窟、陥没穴(karsthöhle)や奇妙な風化形状のあるカルスト地形が大変興味深いコースです。
地質学と植物学は切っても切れない関係ですので、こういうコースは歩いていても楽しいです。
周回コースになっていますので、時間がなければ2時間くらいで回れますのでGeotrailだけ歩いてもよいでしょう。
また、タウエルン国立公園のガイドさんによるツアーもあります。 ハイキングの写真
6 しかし案の定、歩き始めるとともに雨脚はますます激しくなり、ついに雷まで鳴り出しました。
そしてあっという間に真っ黒な雲が張り出し、シャーレックの山頂では写真のように真っ暗になってしまいました。
しばらくコースを歩いた後、危険なので一旦低い場所に避難して昼食のサンドイッチを食べながらやり過ごすことにします。
ハイキングの写真
7 しかし、朝見たテレビの天気予報では、お天気は回復基調にあると言っていましたので、再び正規のルートに登り返し、ホッホトルのコルに向けて歩き始めます。
Geotrail は尾根歩きのコースで、ちょっと北アルプスの燕山の稜線に似ています。
道は多少のアップダウンはあるものの歩き易く、雨にも負けずコース脇にはミオソティス(忘れな草)、モスキャンピオン、ミミナグサ、エンツィアン、ロトゥスなどの高山植物が咲き乱れます。
ハイキングの写真
ハイキングの写真
ハイキングの写真
8 雨は相変らず降っていますが少し小降りになり、ロープの張られたコースを下って行くと、タウエルンコプフ(Tauernkopf)やホッホトルのコルがだんだん近づいてきます。
ハイキングの写真
9 さらに15分ほど歩くと道標があり、直進すれば Hochyoch、grocknershaus、 左折すれば Gtrailとあります。ここでは直進し、残念ながらもう少し先まで行ってUターンしてきます。
そして再び Geotrail の周回コースに入ります。
ここからの小川沿いや雪渓のそばには、ものすごいお花畑があります。
ハイキングの写真
10 いつもならたくさんのハイカーで賑わうこのコースも今日はお天気が悪いので、ハイカーはあまり歩いていません。
半日歩いていて行き交ったのは、この方たちだけです。 ハイキングの写真
ハイキングの写真

11 コース脇には砕石を利用して名前やイニシャルなど、いろいろな字を形づくったところがあります。なかには誰が書いたのでしょうか? 漢字で「日本」と描かれたものもあります。
ハイキングの写真
ハイキングの写真
12 ここには Dolomitmarmor(ドロマイト大理石=苦灰岩)がありました。
Dolomitmarmor(ドロマイト大理石=苦灰岩)の写真
Dolomitmarmor(ドロマイト大理石=苦灰岩)の写真
13 このコースには下の写真のようにナンバーリングされた地質観察用の説明板がいくつも設置されています。
この説明板には洞窟/陥没穴(karsthöhle)と書かれています。
陥没穴(karsthöhle)の写真
14 ここは標高2,500m余で、かつ真夏の7月下旬なのに、まだかなり大きな雪渓が残っています。
この雪渓は8月になっても消えないので、“ミニ氷河”とも呼ばれています。
雪渓ミニ氷河の写真
雪渓ミニ氷河の写真
15 このコースは周回コースでから、まず迷うことはないと思います。それに要所、要所には下のような道標が立っています。
常にHochtor/Glocknerhaus方面か、Geotrail方面かを確認しながら歩きましょう。
道標の写真
16 最後に、上の道標でGeotrail方面に向かいます。右方向がHochtorです。
10分ほど歩くと、もう一つのロープウェイ:パノラマバーンが右下にある駅からSchareck駅に向かって動いているのが見えてきます。
そしてはるか向かい側には、車道沿いにウァ―ラックハウス(Wallackhaus)のヒュッテが小さく見えています。
ここからさらに登り、このロープウェイの下をくぐっていきます。 ハイキングの写真
17 当初は大回りして、このウァ―ラックハウスを経由して歩く予定でしたが、今日はお天気が悪かったので、急遽コースを短縮してジオトレイル経由でシャーレックに戻りました
ハイキングの写真
18 このコースは高山植物が大変豊富です。
今日は雨が強く降っていましたので写真があまりよく撮れていませんが、そのいくつかをご紹介します。
高山植物の写真
高山植物の写真
高山植物の写真
高山植物の写真
高山植物の写真
高山植物の写真
高山植物の写真
高山植物の写真
19 このコースは、ハイリゲンブルートに午後到着あるいは次の滞在地に向け午後出発などの際に、半日くらいの空き時間が出てしまった時などに訪ねるとちょうど良いでしょう。
また、長短いろいろなバリエーションコースがありますので、持てる時間に応じてフレシキブブルに対応すれば良いでしょう。
お天気さえ良ければ展望も良いし、危険な場所もほとんどありません。

【所要時間】
◆ シャーレック~ホッホトルコル 1時間半
◆ ホッホトルコル~ジオトレイル経由~シャーレック 1時間半
◆ 食事や休憩などを入れて3時間半くらいです。


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