スイスやチロルへ通い始めてはや40年有余、思えばずいぶんいろいろな山を歩きました。
スイスへ行く度にたくさんの花の写真を撮ってくるのですが、昔は今のようにデジタルカメラがなかったので、フィルムの現像、紙焼きと、写真代だけでも大変な金額が掛かりました。
デジカメ出現後にカメラを始めた方はずいぶん便利で安上がりになりましたね。
折角撮った写真が散逸してしまうと勿体無いので、これまで撮り溜めた高山植物の写真の整理を進め、名前を調べやすいようにデータベースを作ってみますと、その数は亜種などを含め520種くらいにのぼりました。
これでスイスアルプスに咲く高山植物のほとんどが網羅できたことになります。
下の花はウェロニカ(ヴェロニカ)の仲間で、日本でも春先に道端で咲くオオイヌノフグリです。
マクロで写真を撮ってみると、可憐でなかなかおしゃれな花ですね。
和名の由来はあまり関心しませんが、属名のヴェロニカはゴルゴダに向かうキリストの汗を自身のヴェールで拭き取ったといわれる聖女の名前からきています。
上の花は同じ仲間のウェロニカ・フルティカンスの花です。ゴマノハグサ科の花で、主として痩せて乾燥した牧草地や草地などに生育します。
スイスやチロルを旅していると、周りの花や景色の方が華やかなので、きっとほとんどの方がこの花には目もとめないで通り過ぎてしまっているのではないでしょうか?
皆にもてはやされる花もあれば、これは 雑草だ、といって引き抜かれて捨てられてしまう花もあります。
SMAPの楽曲に「世界に一つだけの花」という歌がありますが、一年かけて咲いてる花たちです。
どの花も大事にしてあげたいですね。
戻る→