スイスやチロルでハイキングをしていてエーデルワイスやエンチアンに出会うと、皆 “わぁ~ きれい! わぁ~ 可愛らしい!” などと言って夢中になって写真を撮っています。
エーデルワイスは普通のツアーが行くコースでは、今はなかなか見られなくなってしまいましたが、生育する土壌や標高、開花時期などさえ知っていれば、まだまだいろいろな山でたくさん見られます。
それはさておき、“私たちだって一生懸命咲いているんだけれど! 少しは見てちょうだいよ!” と不満気に言っているのは、イグサ科やカヤツリグサ科の植物たちです。
以前「高山植物については非常に造詣が深いガイドさんがアルプスの花をご案内します」という謳い文句で催行されていたツアーにハイキング途上で行き交ったことがありました。
造詣が深いガイドといったって、コース上でよく見られるポピュラーな花の名をやっとこさ暗記している程度ですから、図鑑に載ってない花や、このような植物に出会っても説明ができません。
お客さんに花や植物の名前を尋ねられても、途端
に “だんまり”か、"あんなの雑草ですよ!” で済ませてしまいます。
もちろん学名までキチンと説明する必要は全くありませんが、せめて花の名を尋ねている人に対しては、いいかげんな名前を言ってごまかしたりしないようにして欲しいものです。
さて件の植物(上の写真左)ですが、イグサ科のルツラ・ニベア(学名 Luzula nivea)です。
この仲間は多いので結構見分けるの難しいかもしれません。
右の写真の植物はカヤツリグサ科のカレックス・アトラタ(学名 Carex atrata ssp. aterrima)です。
どちらも草むらのような場所で見られますが、よく見ると美しい草花です。
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