カンパヌラはキキョウ科・ホタルブクロ属の花で、日本でもこの仲間は多く見られます。
英名では釣り鐘状の花の形状からベルフラワーと呼ばれ、多くの人に親しまれています。
またカンパヌラは、仲間が非常に多いことで知られていますが、中でもこのカンパヌラ・エクシサは非常に変わった花なのです。
スイスでは南ヴァリスや北西ティチーノ地方に生育しています。
花の背丈は5~12㎝位で、標高2,000m~3,000m弱の岩場や石の多い場所に生育します。
花期は7月~8月で、花は他の多くのカンパヌラと同様に釣鐘状に下を向いて咲かせますが、葉は他のカンパヌラと違い、糸のように細くて長いです。
それほど華やかな花ではなく、大群落をつくるわけでもありませんので、よく見ていないと見過ごしてしまいそうです。
花を拡大して見ると、この花の特徴がよく分かりますので、ルーペで見たように写真を拡大してみました。
この花の特徴は、花冠が5裂で裂け目がえぐられたようになっていることです。
まるで花びらのなかに小さな穴が開いているように見えるのですが、実は深い切れ込みが入っていてそのように見えるのです。
このようなことからこの花は英語では切れ込み(Incise)の入ったベルフラワー【Incised bellflower】と呼ばれます。
下の写真はごく普通に見られるカンパヌラ・バルバタです。