ジャン=ジャック・ルソーと植物学

「エミール」や「告白」を著したスイス・ジュネーブ生まれのジャン=ジャック・ルソーは、哲学者、政治思想家、教育思想家、作家として大変有名ですが、植物学者としてもよく知られています。

~これまでにわたしが住んだすべての場所のなかでビエーヌ湖のまんなかにあるサン・ピエール島のように、ほんとうにわたしを幸福にしてくれたところ、深い愛惜の念を心に残したところはほかにない。~ (ルソー著 今野一雄氏訳 引用)

これは彼の著書「孤独な散歩者の夢想」の中の一節で、この章は文学的・思想的にも名文としてよく知られています。

= ウツボグサ =

著書「エミール」が禁書とされ、逮捕令も出された彼は、フランスからスイスへ逃れ、モチエ、サン・ピエール 島などで過ごしますが、僅か2ヶ月で再び追われることになったこの島での生活が大いに気に入っていたようです。