ヨーロッパ最大級の巡礼の町

アインジーデルン

アインジーデルンの写真

裏の丘の上から見た修道院全景

【はじめに】このページはパソコン、スマートフォンのどちらでも見やすいようにレスポンシブで制作しています。パソコンの場合は、文章の前についている番号順に縦にスクロールしてご覧ください。

1アインジーデルンは、チューリッヒから電車で50分くらいのところにあるヨーロッパで最大級のキリスト教の巡礼地です。
チューリッヒハウプトバンホーフ(中央駅)からクール方面行きの電車に乗り、ヴェーデンスヴィル駅で乗り換え支線に入り、その終着駅にある大変古い町です。
アインジーデルンの駅の写真

アインジーデルンの駅

行き帰りの車窓から見える景色といえば、麦畑やひまわり、トウモロコシ畑ばかりです。
電車は、緩い丘陵地にところどころ民家が点在するような超田舎ムードの景色のなかをゆっくりと走って行きます。
そして先へ行けば行くほど、さらにのんびりとした景色に変わり、本当にこの先にヨーロッパ最大級の巡礼地があるのだろうか? と、疑ってしまうほどののんびりとした景色が続きます。

2チューリッヒからはそれほど遠い距離でないのに、支線の終着駅であること、観光コースからはずれていることなどから、日本の旅行社のツアーコースにはほとんど組み込まれていません。
しかし現地ではヨーロッパ有数の巡礼地であり、車や電車で訪れる人は多く、絶え間がありません。
そんな状況から、支線の電車の運転間隔は1時間に2本あり、アプローチは結構便利です。
アインジーデルンの写真

修道院に向かう道

3このようななか、アローザに向かう途中、数時間の空き時間がとれたので、私は久しぶりに当地を訪ねてみることにしました。
ヨーロッパ最大級の巡礼地といわれるだけあって、そのスケールは半端な大きさではありません。時間があったら、ぜひ一度は訪ねてみて欲しい町です。
ただ、歴史や “お遍路さん” などに興味がないと、わざわざ行っても他に見るべきものがないので、つまらないのではないか、と気になります。
もし行かれる方は、そのことをご承知のうえでお訪ね願います。
アインジーデルンの写真

修道院の正面

4 ピンク色に塗られた駅らしくない駅を降りると、駅前には、さほど大きくないビルが立ち並び、レストラン、カフェらしきものの小さな看板がひとつふたつと見えるだけです。
きっと、すごい田舎に来てしまったなぁ~、と感じることでしょう。そして駅前の通りを渡り、左に折れ、緩い坂道を上っていきます。 アインジーデルンの写真

修道院の右横(お土産やさんがいっぱい)

駅前には2~3軒しか飲食店がありませんでしたが、この道に入ると、両側にはイタリアン、フレンチなど、小さいながら洒落たお店やカフェが結構あります。
訪ねたのがちょうど昼時だったので、イタリアンレストランに入って食事をとりましたが、値段も安いし、料理も大変美味しかったです。
さらに道の両側には小さなブティック、お土産屋さんなどが並び、この道を5~6分も進めば、建物の切れ目から突然、想像を絶するような景色が目に飛び込んできます。

5目の前がパッと開けると、緩い坂になった広い広場の上に巨大な建物がそびえ立っています。
中央部分には二つの塔を持ち、それに囲まれるように真ん中に教会があります。
そして左右は修道院。その幅はおそらく150mぐらいはあるでしょう。さらに左右にアーチ型に伸びるウイングがあり、その中にはお土産屋さんなどがたくさん入っています。
また、広場にもたくさんの露天が出ています。
その景色は、さながら日本の大きな神社仏閣の参道や広場のようです。
そこでは仏像やさまざまなお札に変わって、いろいろな大きさのマリア像や十字架、メダル、聖書などが売られています。
アインジーデルンの写真

塔と教会への入り口

建物が大きすぎて、どこから入ればよいか途惑うくらいの大きさです。まずは真ん中の教会に入ってみましょう。
中へ入ればこれまた度肝をぬかれるようなバロック様式の装飾です。かつてザンクト・ガレンの図書館の装飾にも仰天、感動しましたが、それに負けず劣らぬの素晴らしさです。 アインジーデルンの写真

神父さんんと語り合う

6また、入ってすぐの正面にはキリストを抱いて顔が真っ黒に塗られたマリア像があります。
時の経過とともに、キャンドルやランプの煙で黒ずんできてしまい、それならいっそのこと真っ黒に塗ってしまえ、ということでそのようになったといわれます。
巡礼者には ”黒いマリアさま” と親しまれています。そして1600年からは明るい水色のスパニッシュコートを母子ともにまとっています。
アインジーデルンのの写真

中庭への入り口

7 つぎに、右手にあるくぐり戸より中庭を通り、修道院の向こう側に行ってみましょう。
中庭の右手には大きな馬小屋があり、かなりの馬が飼育されています。この町では、若い女性が馬に乗って町中を歩いている姿によく出会います。きっと駅までの帰り道にもそんな景色に出会うことでしょう。また奥の左手には、資料館があります。
アインジーデルンの駅の写真

修道院全景

中庭を通り抜けて向こう側に出れば、緑の芝生が美しい丘陵になっており、その中腹から振り返り見る修道院の全景は大変素晴らしいです。
均整の取れたシンメトリーの建物と手前の緑が調和して絵葉書のような美しい景色を醸し出します。
そして、さらに時間があったら、もう少し上の方まで登っていって、反対側を見下ろしてみましょう。眼下には美しいジール湖が広がっています。

アインジーデルンのマップ


HOMEへ戻る