ティッチーノの街を見下ろすスイスの世界遺産


ベリンツォーナへはルツェルンから列車:IC(インターシティー)で2時間強、ゴットハルトンネルを抜ければもうすぐだ。私はクールからダイレクトバスでサン・ベルナルディーノ峠を越えて行ってみた。

クールからのバス便は、駅のホームよりエレベータであがったターミナルから発着している。ベリンツォーナへのバスはダイレクト便と各駅停車とがあるが、かかる時間が30分以上違うので時刻表を確認してダイレクト便に乗るようにするとよいだろう。予約者から先に乗せているが、予約がなくても乗れる。ただ、各駅は高速道路を何度も降りたりのったりしながら、いろいろな村に寄っていくので、こちらもそれなりに楽しいが・・。

ダイレクト便は1時間40分、各駅は2時間15分。もちろんスイスパスは全線使用できる。バスにはクーラー、トイレがついている。詳しい時刻表はネットでSBB鉄道のサイトを見れば、日本の路線案内のように検索できる。

ここはまだスイスだが、話す言葉はイタリア語、人々の陽気さもイタリア的、周りの景色もスイスの面影はない。それにこの暑さ、天然のクーラーがきいているような涼しいところからここへくると、からだの温度調節がおかしくなり耐えがたい。

駅構内でバスをおり、赤レンガを敷き詰めたスタッツィオーネ通りを左に行くと、右手丘の上にグランデ城、線路の下をくぐって反対側に行けば丘の高いところにサッソ・コルバロ城、低いところにモンテベーロ城がそびえる。

上の写真と左の写真はモンテベーロ城、ブドウ畑に囲まれた城壁の大変美しい城だ。頑丈な壁や門、城内の造りは必見もの。また、中には博物館も設置されており、貴重な文化遺産がたくさん所蔵・展示されている。

上の写真は丘の一番高いところにあるサッソ・コルバロ城、下からはほとんど米粒のようにしか見えない。

先述のモンテベーロ城のある坂道をさらに20分くらい登る。暑い中ダラダラ坂を登るのは大変なので路線バスを利用することをお勧めする。

歩道を行けばやがて城の裏側に出て、一見写真のように城のような感じがしない。城の上からはティッチーノの街が一望できる。中にはいろいろな凧や書籍が展示されている。(常設展示ではないので、時期により違う)


コレジアータ教会

        サンタ・マリア・デレ・グラッツェ教会

サンタ・マリア・デレ・グラッツェ教会は、独立広場を抜け、ルガノ通りを線路と平行に数百メートル行けば、その右手にある。現在(2002-7月)修理中であり、中を見学できないが、入り口より少し入ったところの壁に下のようなキリストの生涯を描いたフレスコ画が見られる。

サンタ・マリア・デレ・グラッツェ教会という名はイタリアのミラノにある教会と同じ名だが、こちらの方が規模はずっと小さい。工事中の中、そっと中を見せてもらえば、薄茶色のフレスコ画がいかにも年を経た感じで、素晴らしい。