キッツシュタインホルン

キッツシュタインホルンハイキング

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1.キッツシュタインホルンはオーストリアのザルツブルグ州にある標高3200mを超える大変美しい白い山です。
アプローチはツェル・アム・ゼーからKesselfall行きの路線バスに乗り、カプルンを経由してグレッチャーバーネン・カプルンまで行きます。
そこにはGLETSCHERJET1と、その手前にPANORAMABAHNの二つのゴンドラがありますが、そこからGLETSCHERJET1のゴンドラに乗り、まずラングウィードに上がり、さらにGLETSCHERJET2に乗り換え、アルピンセンター・カプルンへ上がります。
さらにそこからGIPFELBAHNに乗りキッツシュタインホルン展望台(3023m)へと上がります。
グレッチャーバーネン・カプルンのゴンドラ乗場の写真 2.グレッチャーバーネン・カプルンは2000年11月にオーストリアで起きたあの傷ましいトンネル内列車火災事故があったところです。
当時のケーブルカーの線路は残ってはいるものの、トンネルは閉鎖されていて現在は使われていません。その後、新たに24人乗りのゴンドラが開通され、15人乗りのゴンドラとともに2本のルートが運行されています。
この事故で日本人スキーヤ―を含め155人が亡くなられました。
駐車場の側にゲデンクシュテッテという追悼施設が建てられていますので、できれば亡くなられた方々のご冥福をお祈りしてから行きましょう。
アルピンセンター・カプルンの駅のゴンドラ乗場の写真
3.上の写真は、ラングウィードで乗り換えた二つ目のゴンドラ:GLETSCHERJET2が発着するアルピンセンター・カプルンの駅(2450m)です。
キッツシュタインホルンの展望台へと上がる三つ目のゴンドラGIPFELBAHNの発着駅は、そこから歩いてすぐのところにあります。
4.そしてそこからギップフェルバーンの大型ロープウェイに乗り替え、このコースの見どころの一つである氷河(Schmidinger kees glacier)越えをしてキッツシュタインホルンの展望台へ上がります。
昨今の温暖化により、ここでも氷河はかなり後退してしまっていますが、眼下には大規模な氷河の流れを俯瞰することができまます。 5.キッツシュタインホルン展望台(Gipfelwelt)は「トップ・オブ・ザルツブルク Top of Salzburg (3029m)」と呼ばれ、晴れていればぐるっと一大パノラマがご覧になれます。
またドイツとオーストリアの国境にそびえるドイツ最高峰のツークシュピッツェ(2962m)も望むことができます。
なお上の写真では、画面右から#grossvenediger(3674m) #rainerhorn(3560m) #kristallwand(3329m) #eichham(3371m) #stubachersonnblick(3088m)など、標高3000mを超える山並みが続いています。
詳しくは私のインスタにも投稿済みですのでタグってご覧ください。
6.この展望台からの景色を堪能したら、オーストリアの最高峰グロースグロックナーがよく見えるもう一つの展望台がすぐそばにありますので、そちらにも行ってみましょう。
トイレの横から入るトンネルを抜けていきます。
7.このトンネル内はナショナルパークギャラリーと名付けられたギャラリーになっています。
火山の多い日本ではあまりピンときませんが、実はキッツシュタインホルンは太古に海の底が隆起してできたのです。
この周辺の岩石の中から、ネパールやヒマラヤなどでも見つかっている古生代から中生代にかけて海洋に広く分布していた頭足類生物であるアンモナイト化石が出現しました。
それゆえ、ギャラリーの中には「Kitzsteinhorn aus dem Meeresgrund」と説明されています。
8.またキッツシュタインホルンを含め、ザルツブルク州、ケルンテン州にまたがるホーエ・タウエルン山脈では金、銀、水晶などの鉱石も採掘できたため、その採掘物などがクリスタルコーナーに展示されています。
9.「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」は川端康成の名作「雪国」の書き出しですが、このトンネルを抜けると素晴らしい景色が待ち受けています。
前の展望台からはよく見えなかったグロースグロックナーを真正面に見ることができるのです。
写真上部の真ん中の尖った山。
10.展望台で素晴らしい景色を堪能したら、そこから夢いっぱいの乗り物:グレッチャーシャトルに乗ってアイス・アリーナへ降りてみましょう。
数百メートルの短い区間ですが、写真に見られるような車両で標高3000mの空中を渡っていきます。 11.キッツシュタインホルン周辺の斜面はウインターシーズンにはスキーのメッカとなり、夏より冬の方が圧倒的に賑やかになります。
しかし夏でもそこそこのスキーやソリ遊びができますので、たくさんのファミリーが楽しそうに遊んでいます。

12.再びアルピンセンターに戻り、今日の一番の目的であるハイキングに出発しましょう。
今日歩く予定のコースは「アレクサンダー・エンツィンガー・ウェッグ」と呼ばれる大変楽しいコースです。
アルピンセンターから右手下方にクレフェルダーヒュッテが見えています。
13.このヒュッテで小休止してトイレを借りて、先に進みましょう。振り返れば、ちょうど光線の具合もよく、先ほどまでいたキッツシュタインホルンや展望台、氷河などが素晴らしく美しく見えます。
ここからしばらくはキッツシュタインホルンがいつまでも名残惜しく、何度も何度も振り向いてしまいます。
14.歩きやすい道を10分ほど行くと、アップダウンが出てきて小さな沢に沿って雪渓がいくつか残っています。
ただ8月にもなればその規模も小さくなりますので横切るのも難しくありません。雪渓の端からは日本のイワカガミによく似たソルダネラ・プシラが一面に咲いています。
15.沢を越えて上に上がると、石が積まれたケルンが出てきます。ケルンには赤いペイントで、右に下ればザルツブルガーヒュッテと描かれています。ここではヒュッテに寄らずそのまま直進します。
16.さらに15分ほど歩くと金網で造った囲いの前のポールにシュタンガーへーエ(2212m)の道標が設置されています。
ここからしばらく草付きの稜線歩きになりますので、伝って歩けるようにロープが張られています。
17.このあたりからのハイキングコースは若干のアップダウンがあるものの、視界が開けたすがすがしい尾根道となります。
写真はショッパッハへーエ(2069m)の道標です。
18.標高はそれほど高くないものの、両側が深く切れ落ちた1m半ほどしかない細い尾根筋を歩いて行きます。写真はドライヴァルナールへーエ(1859m)の道標です。
19.ここの標高は1800m~1900mくらいであまり高くはありませんが、傾斜が結構きついです。
この細い道をぐるっと巻いていくのですが、谷はこの角度でずっと下まで切れ落ちていますので、滑り落ちるのではないか、とちょっとビビるかも知れません。
逆にもっと標高の高い山の岩場の方がロープがあったりして気分的に安心かもしれません。
このハイキング道を境にして上下に分かれ、ここがちょうどテインバーライン(森林限界)になっています。
20.道なりに15分ほど歩くとグロックナーヒュッテの前に出てきます。
ここはこのコースのビューポイントでもあり、小さいながら雪をかぶった山並みの中にグロースグロックナーの頭が遠望できます。 21.人気のグロックナーヒュッテは、生憎、今日はクローズです。休みの日は、手前の道標の上に「Glocknerblick heute geschlossen→今日は休みです」と張り紙がしてあります。
アルピンセンターをスタートしてからここまでの歩行時間は、ゆっくり歩いて3時間半から4時間ほどです。
あとは広い道を右に回りながら下ればマイスコーゲルバーンのヒュッテ(カフェ)に到着します。 22.今日は一日晴天がつづき、汗もずいぶんかいたので、マイスコーゲルアルムのロープウェイ駅のすぐ横にあるカフェで、アップルジュースとソフトクリームを食べました。
ここにはロバ、アヒル、ひつじなど、いろいろな動物が飼われています。
一休みしたらロープウェイでMaisi-Almに下り、カプルンの村まで川沿いの道を歩いて行きます。そしてカプルンセンターからバスに乗り、ツェル・アム・ゼーの駅へと戻ります。
スマホを持っている人は検索すればよいのですが、ない人はいつものように、帰りのバスの時刻表は予めよく確認しておいてください。
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