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ツェルマットや他の地区からレンクフルーのハイキングを楽しむには、まずサースフェーのPTTバス停車駅まで行く。 そして駅前広場を左に下り、窓辺に赤、ピンク、黄色のアイビーゼラニウムをたくさん飾った木造のしゃれたホテルが建ち並ぶ町中を10分程を歩くと、レンクフルー行きのテレキャビンの駅に着く。 この辺を歩いているだけでも楽しい。
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ここサースフェーの村はアラリン、アルプフーベル、テーシュホルン、そしてスイス最高峰のドム山などいわゆるミシャベル山群に囲まれた大変美しい町である。 夏のシーズンよりも冬の方が有名で、サマースキーのメッカとしてよく知られ、ツェルマットと同様に車の乗り入れが禁じられている。村中には、ホテルなどの荷物運搬や、宿泊客の送迎用にかわいい電気自動車が独特の音を出して走っている。
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小さな村ではあるが、明るく静かで、まだ日本人も少なく、ツェルマットよりはるかに素敵な村だと私は思う。しかしヴァリス地方に来ると、みんなツェルマットに宿泊してしまうので、ここはスルーだけになってしまうようだ。どうしても皆、たくさんレストランやホテル、お土産やさんがあるツェルマットの賑やかさに惹かれてしまうのだろう。
多くの人に訪ねていただきたいものの、一方で日本人が大挙押し寄せて俗化しないよう祈りたい。
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サースフェー駅をあとにしたテレキャビンは、フェー氷河へとどんどん近づいて行くが、中間駅シュピルボーデンで゜キャビンを乗り換え、さらに上のレンクフルーまで進む。 駅を降りると展望台があるが、ここから見るフェー氷河の迫力はもの凄い。アラリンホルンから流れ来た氷河が、急角度に下り落ちるこの場所で荒々しいクレバスをむき出している。
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| ここら辺りの斜面からやや背の高い草地となり、ヘアベル、ウサギギク、フィールドゲンチアンなどが咲き乱れる。 そして、しばらくジグザグを繰り返すと、やがてコースを少し右にはずれたところにマーモットの穴がたくさんあり、しばらく待っていると餌づけされたたくさんのマーモットに出会うことが出来る。 みんなが餌をやりすぎるのか、ちょっち太り気味なのが気になる。
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しばらくマーモットと戯れたあとはひたすらサースフェーの町を目指して下っていこう。道端に咲く花々を鑑賞しながらやがて林の中のジグザクを繰り返し、サッカーグランドやゴルフの打放し練習場の間を抜ければもう町中だ。 このグランドは、よくサッカーやスキーの世界大会が行われる際の選手の合宿・練習場などにも利用されている。
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また、この村のランドマークにもなっている教会では、夏の間にMusica Romanticaと銘打って、各種のコンサートが開かれている。 教会で聞くモーツアルトやショパンもまた素晴らしい。チケット代は大体、50CHFぐらいである。教会前の広場ではアルプホルンの演奏があったりもする。
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<月光に白く輝くミシャベル> <朝焼けのミシャベル山群>
また、月光の下、ホテルレストランの前庭で演奏や歌声を聞きながら食事をとるとき、その歌声が氷河に響きわたり、まるで夢の世界にいるような錯覚を覚える。
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<コースタイム>
・レンクフルーからシュピルボーデンまで45分。
・シュピルボーデンからサースフェーまで2時間半。
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