【はじめに】このページはパソコン、スマートフォンのどちらでも見やすいようにレスポンシブで制作しています。パソコンの場合は、文章の前についている番号順に縦にスクロールしてご覧ください。
1 グリンデルワルトを代表する山といえばアイガー、一方、ツェルマットを代表する山といえば、やっぱりマッターホルンですね。
フィスパ川沿いから、このアングルで写真を撮ると均整が取れていて美しいです。
旅行者の皆さんは、朝早く起きて朝日に赤く染まりゆくモルゲンロートを撮っています。
2
ここでご紹介するハイキングコースは、ツェルマットから地下ケーブルに乗ってスネガに上り、そこからロープウェイに乗り換え、中間駅のブラウヘルトへ行きます。
3
そしてそこから歩き出しても良いのですが、時間短縮のため、さらに大型のロープウェイに乗り換えてウンターロートホルン駅まで行きます。
途中、天を突くように聳える雄大なヴァイスホルン(4,505m)がとても美しいです。
(注)このコンテンツはインターネットが世の中に登場した1995年に、いち早く公開したページのリニューアル版です。
拙サイトの中でも最も古いページの一つで、画像が非常に小さかったため少し大きくし、かつスマホに対応するべくモバイルフレンドリーに作り直しました。
写真も一部当時のものを使用しています。
4 ウンターロートホルン駅で降りると360度の大パノラマ、マッターホルンが朝の柔らかい日差しを受けてとても美しく見えます。
また、反対側にはこれから登るオーバーロートホルンの岩山が高く聳えています。
5
駅を降りたところには道標(3,103m)があり、ここから目指すオーバーロートホルンの山頂まで1時間半と記されています。
また、側にはレストラン・ウンターロートホルンがありますが、まだ朝が早いので営業してなく、テラスにも誰もいまん。
6 駅前から広い坂道を下っていくと、斜面のいたるところに青やピンクの小さな花が咲いています。この辺りはもう完全に森林限界を超えていますので木は生えていません。
ずるずると滑りやすい斜面を15分ほど下るとコル(鞍部)になるフルックジーの分岐に出ます。
ここで左へ行けばトゥフテルン、真っ直ぐ行けばオーバーロートホルンへの登山道、ちょっと先を右に折れればフィンデルン氷河に続きます。
7 ここではオーバーロートホルンに向けて直進し、初めは緩やかな登山道を登って行きます。
30分ほど歩くと、だんだんキツイ登りとなりますが、息が切れるほどではありません。
やがて富士山を登っているような感じの斜度とガレ場になり、標高差400mを右に折れたり、左に折れたりジグザクを繰り返しながら1時間くらい登ります。
最後の登りがややキツイですが、そこを越えればもう頂上です。
8 頂上に立ってみれば、展望は素晴らしいです。
写真で後方に見える山はミシャベル山群のドム(4,545m)、テーシュホルン(4,490m)などです。
頂上に立ちすぐ足下を覗くと、ゾッとするような角度で深い谷底へと切れ落ちています。
9
一方、ずいぶん高いな、と思っていたゴルナーグラード展望台がはるか下の方に見え、モンテローザ、リスカム、ブライトホルン、さらにその後ろにはイタリアの山々が遠望できます。
また、ゴルナーグラード下の斜面にはリッフェルアルプからグリュンゼーを経由してフィンデルン氷河へ向かう道、ゴルナーグラードの展望台横からグリュンゼーに一気に下る道、コバルトブルーの小さな池がいくつも望めます。
10
そして視線をさらに右に移せばダンブランシュ、オーバーガーベルホルン、ヴェ―レンクッペなど4,000m級の山々がパノラマで展望できます。
11
ヴァリス山群の勇姿を堪能したら、今登って来た道をコルの方へ戻りましょう。
そしてコルの少し手前でコースを左にとり、フィンデルン氷河に向かって下って行きます。
12
道標に沿って大きな岩の上を伝って行くとやがて前方にフルーエのホテル兼レストランが見えてきます。
近くにはフルーアルプの道標(2,618m)が立っていて、レストランの裏手に出てきます。
そして美しいシュテリゼーを眺めながらフルーアルプのヒュッテで昼食を取ったらよいでしよう。
ここのラム酒入りココア(Chokolade mit Rum)は大変おいしいので、ぜひ一度飲んでみてください。
私も日本にいるときはめったにココアなんて飲みませんが、スイスへ来ると、おいしいので好んで飲んでいます。
下の写真はヒュッテからシュテリゼーを見たところです。左中央辺りに小さく見えるのがシュテリゼーです。
下の写真は逆にシュテリゼーの方からヒュッテを見たところです。中央左に赤く小さく見えているのがヒュッテです。
ご注意
別のページにも書きましたが、雪が降るとここは下の写真のような感じになります。
標高(2,600m余)も高いし、こんな日はほとんどハイカーも歩いていません。
スイスでは天候が急変し雪が降ってくることがよくありますので気をつけましょう。
13
ヒュッテで小休止したら元気を出してコースをさらに左にとり、フィンデルン氷河の方に向かって歩いて行きましょう。
14
波を打ったようにうねる荒涼とした河原をいくつか越えると、氷河の上に出られますが、美しいエメラルド色した氷河とは対照的に、足下には大きなクレバスが鋭い口を開けており、身震いするほどの不気味さを感じます。
ただ、この氷河も近年の地球温暖化により大きく後退してしまっています。
15
注意しながら氷河を越え、ラテラルモレーンの間に流れる川に沿って下っていくと、やがてリッフェルアルプ駅から来るコースにぶつかります。
そこで右に折れれば、逆さマッターホルンが美しいグリンジゼーを経由してスネガに出られます。
【所要時間】
◆ウンターロートホルンからオーバーロートホルン1時間半。
◆オーバーロートホルンからフルエ1時間半。
◆フルエからグリンジゼー経由フィンデルン1時間半。
【花とチョウ】