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1「シルトホルン頂上から」の前編で、すでに概要をお伝えしてありますので、今回はポイントだけの記述とします。
この年のスイスの気候は全般的に良くないようでした。
チューリッヒからベルン、ローザンヌ、ベルビエ、ベルアルプなどを廻ってグリンデルワルトに入ってきましたが、どこもあまり天気が良くありませんでした。
しかし、ミューレンに来て久々に良い天気になりました。
シルトホルン頂上からちょっと下ったところ
2山の景色を撮影するぶんにはお天気の方が良いのですが、花の写真を撮るには晴れて光線の強い日はかえって困ります。
花の美しい写真を撮るには欲張りなことですが、薄す曇りが一番良いのです。
前年も同じコースを単身で下りましたが、日本と逆で花の開花時期は少し遅いような気がします。それがかえって幸いし、どの花も新鮮で大変美しかったです。
ラヌンクルス・グラキアリス
3頂上からかなり急な岩場を1時間くらいかけて下ると、眼下に美しい湖が見えてきます。
たいして大きな湖ではありませんが、背後にシルトホルンの壁を背負った大変美しい湖です。
このあたりには美しい花々がたくさん咲いており、ここだけでもスイスの高山植物の多くを愛でることができます。
しばらく湖のほとりで休んだら、左手から雨でえぐられたような道を下っていき、分岐で右に折れ、斜面を斜めに横切るように向こう側の尾根に登り、そこから下っていくことにします。
ゲンティアナ
4
途中雪渓が融けて小川が流れていたり、カールのようなところにたくさんの高山植物が咲いています。
また、左手を見れば、天高くベルナーオーバーランドの山々が大変美しく見えます。
ここからの景色は、午後からの方が光線の具合がよく断然美しいので、歩く時間帯も考えに入れて計画を立てると良いでしょう。
プルサティラ(オキナ草)
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ハイキング中に道の真ん中に牛がたくさん出てきて進路を遮られることがありますが、しばらく歩けば向こう側の丘の上に出ます。
コースとしてはさらに向こう側の谷に下っていく道もありますが、ここでは尾根に沿って下っていきます。
尾根の道は、人一人がやっと通れるくらいの農道で、およそハイキング道というものではありません。
ベルナーオーバーラント三山
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やがて左下にヒュッテが見えてきます。
ここは牛乳がおいしいので、乾いたのどをうるおし、疲れたからだを癒していきましょう。
そしてホイップのかかったメレンゲがことのほかおいしいので、ぜひ試してみてください。
大きなお皿に山盛りになったメレンゲを持ってきますので、一瞬のけぞってしまいますが、空気みたいに軽いので結構食べられます。
ダイエットしている方も、今日はこれだけ歩いたのだから、といって、安心して食べましょう。
ヒュッテ
【所要時間】
◆頂上 ~ 湖 1時間
◆湖 ~ ヒュッテ 1時間半
◆ヒュッテからミューレンまではアルメンフーベル経由で1時間くらい、下の道を行けば1時間弱の行程です。
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