クロスターズ~ヴァイスフルーヨッホ~ダヴォスハイキング
Klosters ~ Weissfluhjoch ~ Davos Hiking
クロスターズ ~ ヴァイスフルーヨッホ ~ ダヴォス
Copyright (C) スイスアルプスの花を訪ねて
このコースは英国王室も滞在していることでよく知られる高級リゾート地であるクロスターズから行く。
まずクロスターズ・プラッツの駅前から発着しているロープウェイに乗るが、その前におしゃれな町中も少し散策していこう。
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高級避暑地のクロスターズはさすがにおしゃれな町である。高級ブランドを扱うブティックや、素敵なカフェレストランがある。ここはカリジェの「ウルスリのすず」に出てくるウルスリ坊やなどの絵が描かれた人気の高いカフェである。
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ロープウェイは中間駅で乗り換え、さらに上のゴッチュナーグラートまで上がる。駅を降りるとすぐ道標があり、左に行けばファミリー向けの緩やかな「パノラマヴェーク」である。
今回はここを直進し、パルセンフルッガの方向に登っていく。
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パルセンフルッガは、晴れていれば進行方向に高くそびえ見える山並みである。道標に書かれたコースタイムでは、ここから1時間半とあるが、途中の景色も素晴らしいので十分時間をとることにして、2時間くらいみておいた方が良いだろう。
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ここからカザンナ(Casanna)のピークまでの標高差はわずか300m足らずであるが、道は途中から胸突き八丁の急登となる。いま歩いてきた道を振り返ってみると、はるか遠くにスタートした地点であるロープウェイの駅が小さく見える。
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左手の下の方にはパルセンヒュッテへ続く美しいパノラマヴェークが延びている。そちらのコースの方が道幅も広く、フラットなのでハイカーも多い。こちらの道はちょっと急登や危険な箇所があるため、ハイカーはほとんど歩いていない。
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コースの両側にはたくさんの高山植物が咲く。特に山側はちょうど目の高さに花が咲いているので、写真も撮りやすい。緩いつづら折れの道を30分ほど登ると道はだんだん険しくなり、短いながら、ところどころに鎖を伝って歩く箇所が出てくる。
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これから歩くコースを概観してみると上の写真のようになる。標高は2500m程度で、晴れていれば展望のよい尾根歩きができる。ただこの後、お天気は一転、目まぐるしく変化する。カールにはたくさんのヒツジさんがのんびりと草を食む。
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さらに登ると、やがて右手に大きな奇岩が見えてくる。ここからの展望は素晴らしいが、右側は目が眩むほど深く切れ落ちているので、足がすくむ。
ここまでずっと登りが続いたので、疲れたらこの辺りで小休止するとよいだろう。
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しばらくはこのように右側が深く切れ落ちた道をいく。この先から山の頂上へ直登できる道もあるので、高所恐怖症でない方は行ってみても面白い。
この頃から今まで真っ青に晴れ上がっていた空にだんだん雲が出てきて、ガスも湧いてきた。
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今回もチューリッヒから帰国するため、前々日にオーストリアのチロルからスイスのサルガンスに戻った。
今日は朝一番でクロスターズまでやってきたが、あまりのんびりできないのが残念だ。斜面一面に咲くトリカブトが美しい。
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だんだんガスも深くなり、お天気も悪くなってきたので先を急ぐことにした。写真は縦長写真を横長にトリミングしているので、ちょっと様子がつかみにくいが、尾根の直下は、いまにも崩れ落ちそうな狭いアップダウンが続く道となる。
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このコースは国内でも日頃から山歩きをしている人なら問題ないが、たまに低山を歩く俄かハイカーには、下のやさしいパノラマヴェークの方をお薦めする。特に雨でも降ってきたりすると、道は大変滑りやすくなるので、危険である。
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鎖につかまりながら滑りやすいアップダウンの道を20分ほど行くと、コースはやがて山の向こう側を歩くようになる。この辺りから右手はすっぽりガスの中に入り、見通しは急に悪くなる。しかしコースの方は逆に緩やかな歩きやすい道となる。
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ここで今日初めてのハイカーに会った。軽装なので、どこから来たの?と聞くと、ヴァイスフルーヨッホから歩いてきたという。通年運行ではないが、ヴァイスフルーヨッホにはダヴォス・ドルフからケーブルカーが走っている。
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パルセンフルッガの手前で、馬の背のように開けた高原に出る。この辺りは道標が未整備だ。200m~300mおきに岩にペイントされたマークはあるが、ガスが出ていると大変分かり難いので、ぜひ杭打ちの道標が欲しいところだ。
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馬の背を下って、ちょっと登り返すと眼下にスキーリフトの乗降駅が見え、右下方には小さなグリュエンゼーも見える。この先はリフトの右手を抜け、前方の山の右側を巻いて歩いていく。危ないのでカメラをしまい、急坂を下る。
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お天気はますます悪くなる一方で、ガスだけでなく今度は強い雨も降ってきた。リフトの建物の下で小休止して、急いで雨合羽を着る。この辺りは標高が2400mくらいあり、土壌もあまりよくないので高山植物はほとんど生育できない。
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スキーリフトの横には道標が立っており、ヴァイスフルーヨッホまでは、ちょうど1時間とある。コース状況はところどころに残雪があり、ザレ場がつづく。一方リフトに沿って谷を下っていけば、パルセンヒュッテまで30分くらいである。
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雨がだんだん強くなってきたのでカメラをビニール袋に入れザックにしまう。周りを見てもガスっていて何も見えないため急ぎ足でザレ場を1時間ほど歩く。道は狭いが巻き道になっているのでそれほどきつくはない。ただ雷が鳴り出さないよう祈る。
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ヴァイスフルーヨッホにはレストランもある。激しい雨は止み、再び空は明るくなり青空が見えてきた。こういう天気は夏山にはよくあることである。生憎電車は行ったばかりであったので、ケーブルに乗らずそのまま歩いて下ることにした。
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山の斜面に敷かれたケーブル用の線路のループがとても美しい。ここを走る電車の写真が撮りたくていろいろと撮影場所を探していたが、なかなかよい場所が見つからない。そうこうするうちに次の電車が来てしまい見過ごしてしまった。
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中間駅まで下るハイキング道は電車の線路沿いに設けられている。道幅は広く、傾斜も比較的緩やかなので大変歩きやすい。ハイキング道からちょっとそれて小高い場所に登り、次の電車の来るのを待つが、なかなかやってこない。
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電車はところどころ高架を通るのでハイキングコースからではなかなか写真が撮り難い。ミッテルステーション(中間駅)が下に見えてくるころ、次の赤い電車が下りてきた。写真は撮れたことは撮れたが、高い山がなく背景が面白くなかった。
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前方下方にはパルセンバーンの中間駅ミッテルステーションが見えてくる。わずか400mくらい下るだけで、ここは強い日が差している。この分ではたぶん下界はもっと暑いことだろう。
ここからケーブルに乗ってダヴォスへ下る。
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