サン･ベルナール峠へは、マルティニからル･シャーブル行き電車でサンブランシェヘ向い、そこで電車を乗り換え、オルシエールまで行く。
さらにそこからバスで約１時間ぐらい行くと、イタリアとの国境で､セントバーナード犬とホスピスで有名なサン･ベルナール峠に着く。

午前中早ければまだ良いが、オルシエールでは、峠行きバスの便数が少ないため、電車とバスの連結がうまくいっていない。１時間以上待たなければならないことも多いので、事前に十分時刻を調べておいたほうが効率が良い。

峠に立ってイタリア側を見下ろすと、眼下に美しい湖と対岸に僧院が見える。２０分ぐらい歩けば僧院まで行けるので、時間があったらぜひ行ってみよう。この峠はイタリアへと続く重要路で、いまでこそトンネルが出来たから簡単にイタリアへ行けるようになったが、昔はこの峠を越えていかなければならなく、多くの人が遭難したという。

そういう人たちを助けたのがセントバーナード犬といわれている。また、湖の周りには美しい高山植物がたくさん咲いている。

サン･ベルナールというだけあって、ここを走るバスの横腹にはセントバーナー ド犬の絵がたくさん描かれており、また、お土産屋さんにはセントバーナー ド犬の可愛いぬいぐるみがたくさん置いてある。ここはバーナード犬一色だ。

また、峠の右側からは美しいフェレの村へとハイキングコースが続いているので、歩くことが好きな人はぜひ楽しんでみたらどうだろうか。天気さえ良ければそれほど危険なところはないので、結構楽しいコースだ。フェレからはまたバスでサンブランシェへ出る。

ただし、ここでもバス便が少ないので変な時間に下りてくると結構待たされる。教会近くに一軒、小さなホテルレストランがあるので、待ち時間が出てしまったら、そこで時間調整しよう。

サンベルナール峠から山を越えて下ってくると、眼下に美しいフェレの村が見えてくる。
民家も数えるほどしかなく、緑の草原と山に囲まれた大変静かな村である。村はずれにある教会は小さくてやぼったいが、その白い壁は緑をバックにシンプルで大変美しい。