スイスを旅行するには、まずスイスの国を俯瞰して見る必要があります。
スイスは九州と同じ位の広さであり、もし個人旅行中迷子になってしまったら、最悪の場合タクシ-を利用すれば、お金はかかるものの帰れない距離ではありません。
ですから乱暴な言い方ですが、迷子になったらどうしよう、なんてあまり深刻に考えず、タクシーで分かるところまで行けばいいや、といった軽い気持ちで旅すれば良いのではないでしょうか。
隣接する国はフランス、ドイツ、イタリア、オーストリア、リヒテンシュタインの5国であり、話す言葉としてはドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語が使用されています。
その中でも一番多いのがドイツ語で、全体の約70%、フランス語が20%、イタリア語が8%、ロマンシュ語およびその他が2%くらいです。
色付けマップは、緑色がフランス語圏、ピンク色がドイツ語圏、水色がイタリア語圏、黄色がロマンシュ語圏を表しています。(ただドイツ語と言ってもスイスで話されるドイツ語は、スイスジャーマンと言われ純粋なドイツ語とは大分違います。またウンターエンガディン地方で話されるロマンシュ語は4種類くらいあり、谷ごとに違うと言ってもよいでしょう。)
このことは旅行をする上で結構大事なことであり、例えば電車の社内放送は、大抵数ヵ国語で案内されますが、ドイツ語圏からフランス語圏へ入ると、一番最初に使われる言葉はフランス語に変わります。また駅の呼び方も、フライブルクは、(Freiburg:独語の記述と読み)フリブールに(Fribourg:仏語の記述と読み)なり、ムルテン(Murten)は、仏語ではモラ(Morat)に、ビール(Biel)はビエンヌ(Bienne)になります。
このように発音が違うというのでなく、全く別の街ではないかと思われるような名前になっているところもありますので注意が必要です。
なお、英語はよほど山の中へ行かない限り、ほとんどのところで通じますが、例えばグラウビュンデン州やテチーノ州の山中にある小さな村などでは現地での言葉しか通じないこともあります。
戻る→