フューレンアルプからエンゲルベルクハイキング

エンゲルベルクの村は、美しいカペル橋や壁画が美しいマルクト広場、ライオン像などがあることでよく知られたルツェルンから電車で約1時間くらい行った標高約1000mの地点にある素敵な村です。
高地にありますので、この鉄道は途中から、かなり急な勾配を登って行きます。
そのためリンゲンバッハ式のラックレールを使用しており、鉄道マニアにも大変人気がある路線です。
ハイキングのアプローチとしては、エンゲルベルク駅前から路線バスに乗り、スタート地点となるフューレンアルプ鉄道のロープウェイ乗り場へ向かいます。
ただ、この路線バスは夏のシーズン中(7月~10月)のみの営業で、それ以外の時期はタクシーを利用しなければなりません。

コースの所要時間はゆっくり歩いても4時間程度で、ほとんど危険なところもありませんので、安心してハイキングが楽しめます。

フューレンアルプのロープウェイ駅に隣接するレストランのテラスや、シュピーゲルゼーリと呼ばれる池のような小さな湖の畔からは、谷を挟んだ向かい側に切り立った岩峰が眺められます。
日本でいえばちょうど北アルプスの蝶ヶ岳から穂高連峰を望むような景観です。

フューレンアルプに隣接するレストランのテラスから見た景色

エンゲルベルクにはハイキングコースだけでなく、いろいろな見どころがあります。
下の写真はエンゲルベルクの村の中心に建つ美しいベネディクト派修道院です。
広大な敷地の中に白と紺色をした壮麗な建物で、なかでも8838本あるというパイプオルガンがよく知られています。
その一角には小規模なチーズ工房もあり、常時ではありませんが、実際に製造しているところを見学することもできます。
また、チーズやクッキー、焼きたてパンなどを販売しているショップやカフェもあり、地元の方にも大変人気があります。

エンゲルベルクの村の中心に建つ美しいベネディクト派修道院

エンゲルベルク一帯は2005年夏の豪雨により大きな被害を受けました。
修道院の近くにはエンゲルベルク博物館があり、民俗、文化、地質学など、この谷の歴史が紹介されていますが、豪雨の時の生々しい被害の様子が大きなパネルで展示されています。