山歩きで一番怖いものは、何?

若い頃、私は日本国内の山登りと同様に、スイスへ行ってはよく一人でアルプスの山々を歩いていました。 私の場合、山登りの主な目的が高山植物などの研究・観察ですから、ただハイキングを楽しむというだけでなく、稀少な植物を求めて山中を歩き回ることになります。
ですから当然ながらメジャーな山ばかりではなく、一般のハイカーなどがほとんど立ち入らないような山歩きが多くなります。
それに同じ季節や時期に、標高が似たような山ばかり歩いていても、観察できる高山植物は限られてしまいますので、できるだけ時期も春・夏・秋の3シーズンに訪ねることとして、標高や地域もいろいろと変えて歩くようにしていました。
一般的に山歩きをしていて一番怖いと思うのは、雷でしょう。
しかしマイナーな山に入ると、8時間、9時間歩いていても誰にも出会わないことがよくあります。そしてそんなとき、たまに前方から近づいて