2007年4月に山と渓谷社から出版した拙著「スイスの秘境を訪ねる旅」で、詳しくご紹介したソノーニョ村のあるヴェルザスカの谷などを巡るツアーや、個人旅行者がこれを機に増加し、この地は、もはや“秘境”とはいえないくらい有名になってしまいました。
また、その旅行記をブログなどでネットに投稿されている方も多く、グーグルなどで検索するとたくさんのページが表示されるようになりました。
これまで日本人旅行者は、ほとんど訪れることがなかったロカルノの谷奥ですが、多くの方が訪れるようになり、紹介した私も嬉しいやら、困ったやらです。
この地へは、書籍の出版後も私は何度か訪れていますが、内装のリニューアルが終わったサンタ・マリア・ラウレタナ教会のお披露目式があった当日(2007/10初旬)に訪れた時には、鮮やかに修復された美しい天井画(写真参照)などに深い感銘を受けました。
というのも、修復工事には大きな資金が必要との
ことでしたが、たくさんの方から寄附金をいただけたとのことでした。
実は、拙著でご紹介しているリザ・テツナーの小説「黒い兄弟」(アニメではロミオの青い空)の中で、主人公のジョルジョが毎日鳴らしたという鐘は、この写真にある教会の鐘なのです。
煙突掃除という仕事をしながら辛く苦しくも、友情と勇気で幾多の困難を乗り越えてきたジョルジョの話が綴られた「黒い兄弟」の物語は、スイスでミュージカル「DIE SCHWARZEN BRÜDER」として演じられました。
戻る→