南アルプスの仙丈ヶ岳へ登る

先日、山仲間と南アルプスの仙丈ヶ岳(3033m)に登ってきました。私自身、この山に登るのは3回目ですが、櫛形山に続き、今回もまた、昔に比べ高山植物が激減してしまっている現状を目の当たりにして、大きなショックをうけました。
特に、馬ノ背ヒュッテの周辺は、昔はここだけでもたくさんの高山植物が観賞できる恰好の場所だったのですが、多くの植物が鹿に食べられてしまい、やっと芽をだしてきた花たちの株も、未だ花をつけるまでの元気が回復していません。
自然保護団体やヒュッテの人たちが、一生懸命、鹿よけのネットを張ったりして保護していますが、昔のようなお花畑に修復するには、なお5年、10年と掛かりそうです。
また、昔は雪渓や、山頂付近に群生していたチングルマ、ハクサンイチゲ、ミヤマオダマキ、キバナノコマノツメなども、すっかりスケールが小さくなってしまい、「高山植物の宝庫」とまで言われた仙丈の名がすたれそうです。それでも、個体数は少ないですが、クロユリ(写真下右)、チシマギキョウなども元気に咲いていました。