幼稚園の園児や小学生などに花の絵を描かせると、必ず描く花にチューリップがあります。
それに描く花の色は、大抵が赤か黄色です。
チューリップといえば、なんといっても世界で一番美しい春の庭園といわれるオランダのキューケンホフ公園が思い出されます。
近隣では、横浜DeNAベイスターズのホームグランドである横浜スタジアム周辺のチューリップ公園が大変人気が高いです。
下の写真は、どこでも見られる、ごく一般的な園芸用のチューリップの花ですが、日本ではなく一応スイスの公園で撮影したものです。
いろとりどりに、そして、いろいろな形をしたチューリップがたくさん植えられた公園は、見ていても華やかで楽しいものです。
さて、本題ですが、上の写真はチューリッパ・アウストラリス(学名 Tulipa australis )です。
普通のチューリップと同様にユリ科の花ですが、種小名の「アウストラリス australis」は “南の” という意味をもっています。
スイスでは珍しい部類の花で、ヴァリス地方のほんの一部にしか生育していません。
生育場所は亜高山地帯で、開花時期は山にやっと春が訪れる5月中旬以降です。この時期にスイスを訪れる日本人旅行者は少ないので、ご覧になった方もほとんどいないと思います。
花や草丈は、とても小さく、ちょうど庭先や空き地などに咲くハナニラぐらいの大きさしかありません。
写真でも感じ取れるように、雪が溶けたばかりの、湿った地に咲くこの花は、とても可愛らしいです。
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