スイス(ヨーロッパ)アルプスに咲く三名花と呼ばれる花にアルペンローゼがあります。
因みに三名花とは、このほかにエーデルワイスとエンツィアンです。
アルペンローゼの花は、学名(属名)では、Rhododendron(ロードデンドロン)と呼ばれますが、種名がフェルギネウム(ferrugineum)というのと、ヒルストゥム(hirsutum)という二つの種が、よく見られます。
しかし、両者は非常によく似ていますので、ちょっと見ただけでは、なかなか判別できません。
花の形状や色などでは、両者に目立った差異が見
られませんので、どちらの種か同定する際には、最初に葉をひっくり返して裏を見てみましょう。
写真右はフェルギネウムで、葉裏は褐色いろをしています。
一方、ちょっと分かり難いですが、写真でも見られるようにヒルストゥム(写真上)の葉裏は、美しい緑色をしています。
さらに葉の縁には、フェルギネウムの方には繊毛が見られないのですが、ヒルストゥムの方にはたくさんの繊毛が確認できます。
上の写真はヒルストゥムです。写真をクリックすると拡大されますので、その繊毛を確認してみてください。(もう一度クリックすると元に戻ります。)
この他にも、アルカリ性、酸性というように、好む土壌にも違いがありますが、見た目で確認できませんので、ハイキング途上で同定するのは、なかなか難しいです。
それに「植物学の勉強や研究家」を目指している人でもないかぎり、こんな詳しいことまで知る必要はありませんね。
単純に「わぁ~、きれい」と、感動するだけでいいでしょう。
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