小・中学生の頃から憧れていた石垣島、西表島、由布島、竹富島へやっと行くことができました。何故石垣島に行きたかったかというと、その頃は蝶の採集に夢中になっていました。そして日本本土に棲息する蝶はすでにほとんど収集してしまっていましたので、残るは沖縄先島諸島の蝶だけで、石垣島に棲息する「イシガケチョウ」などをどうしても見てみたかったからです。
昔と違い、今は蝶の採集は認められていませんので、今回は憧れの蝶を写真に撮ることが旅行の一番の目的で、それが実現でき永年の夢が叶いました。さてフェリーを降りると桟橋にはたくさんの水牛観光を運営している業者の送迎バスが客待ちをしています。その中の一つの業者に頼み、早速、島内の観光に向かいました。水牛車は白砂色をした未舗装の細い路地をゆっくりと進みます。
道の両側に構える赤瓦屋根の民家の珊瑚石塀からはこぼれんばかりに濃いピンクのブーゲンビリアが咲きみだれています。そんな中、水牛車から流れる三線の音を聞きながらゆっくりと村の中を巡ります。
訪ねた時期は夏の最盛期ではなく、日本本土ではまだ肌寒さが残る3月ですが、赤や黄色のハイビスカスなど南国の美しい花がたくさん見られました。
水牛車には以前、西表島から行く由布島への往来で、浅瀬を渡る水牛車に乗ったことがありますが、それとはまた違った感動がありました。水牛車による観光は、集落の中を30分〜40分かけてゆっくりと回ってくれます。観光客が多いときは数台の車が行き交います。ブーゲンビリアが咲く道を水牛車が歩くのどかな光景は大変絵になりますので、すれちがう車同士のお客さんがお互いに写真を撮り合っています。
立派な角を持った図体の大きい水牛は一見すると怖く見えますが、よく見ると目は優しく、とても可愛いです。頭に赤いリボンをつけてもらっている牛さんを勝手に "はなちゃん" と名付けてみたり、鼻の穴をロープでつながれた牛さんを、おしゃぶりを銜えた ”太郎くん“ と呼んでみたりしてみました。 水牛車の車庫ともいえる駐車場にはたくさんの水牛車が1日の仕事を終えて、家に帰える準備をしています。
私達の乗った水牛車も今日の最終便で、引き手さんも、“ これが終わったら家へ帰えれるんだ ” と水牛も喜んでいるよ、と話しています。毎日観光客を楽しませてくれる牛さんに、家に帰ったら美味しいものをたくさん食べさせてもらうんだよ、と言って別れました。束の間の観光ですが、そんな異次元の体験ができた楽しい竹富島でした。水牛車と別れ今度は集落内を歩いて散策します。サイクリングで巡る観光客も結構いました。
6 この後は竹富島郵便局、竹富島小・中学校、日本最南端のお寺や民家などを訪ね歩きます。出逢った村民の方たちも皆大変気さくでフレンドリー、いろいろなお話を聞かせてもらいました。竹富島や沖縄生まれ・育ちの方より、関東や関西など本土からの移住者が意外と多いのには驚きました。
また、独特な赤瓦の民家の屋根や玄関、珊瑚石を利用した石垣の上などにはたくさんのシーサーが置かれています。
しばらく歩いていると、可愛らしい郵便局がありました。赤いポストがなかったら見過ごしてしまったかも知れません。ここでは記念切手や美しい絵葉書がよく売れるとのことで、自分用や友達へのお土産用に数種類買って帰りました。
写真は竹富島小・中学校の校庭です。校庭には色とりどりの南国の花が植栽され、校舎の壁面にはおしゃれな絵が描かれていましたので、ちょっと覗かせてもらいました。
8 最後に、今は遠くからしか見ることが出来なくなってしまった「なごみの塔」や、島の西岸に延びる真っ白な砂浜と透き通るような水色の海がとても美しいコンドイ浜、そしてそれに続くカイジ浜(星砂の浜)はお奨めの見どころです。徒歩で浜までいくのはちょっと距離があって大変かも知れません。
半日あれば島内は十分見て回れますが、ゆっくり宿泊できればもっと良かったかな、と思いました。
再びフェリーで石垣島に戻り、小高い丘の上に建つ展望台に上れば、眼下には美しい海岸線が望めます。ただ、まだ3月ということと、今日は余りお天気が良くないので海の色が余り美しくありません。
近くにあるカフェのご主人によると、夏の空と海の青さと言ったら本当に素晴らしいから、今度はぜひ夏に来てください、と誘われました。
また、3月ではまだ見られないかな、と思っていた永年の夢「イシガケチョウ」も直ぐ目の前の花に飛来してきて、何枚も写真に撮ることが出来ました。
竹富島ではたくさんのシーサーを見ました。どれも形状や表情に特徴があって可愛らしいので、バチバチと写真に撮って帰りました。
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