1 アッヘンゼー鉄道はオーストリアのイェンバッハ(Jenbach)からアッヘンゼー湖畔のゼーシュピッツ(Seespitz am Achensee )までの7km弱を50分くらいで結んでいます。
そのイェンバッハへはインスブルックからOBB/オーストリア国鉄のRailjetに乗り15分ほどです。
普通列車でも33分ほどです。
2 イェンバッハからアッヘンゼー湖畔のゼーシュピッツへは、鉄道マニアやファミリー客に大変人気のある蒸気機関車が走っています。
しかし、1889年に開通し130年以上も運行していたこの蒸気機関車もアッヘンゼー鉄道株式会社 Achenseebahn AG が倒産してしまい、残念ながら2020年以来、運行を休止していました。
3 それが嬉しいことに、貴重な文化財でもあるこの鉄道が2022年夏のシーズンに向けて運行を再開する予定となりました。
AG社のオフィシァルホームページには4月から10月までの時刻表も掲載されています。
4 駅をスタートしてしばらくは緩い上り坂です。この辺りでは機関車は50㏄バイクより少し遅いくらいのスピードで走りますが、ラックを利用する急登に入ると、人間が歩いているぐらいゆっくりしたスピードになります。
5 下の写真は車掌さんによる検札風景です。
この写真だけでは分かりにくいのですが、車掌さんは走っている機関車の外側から検札をしているのです。
車両の外側には横向きで人ひとりがやっと通れるくらいのスペースが設けられており、その上を伝って車両を渡り歩き、ドアを開けて検札するのです。
このシステムを知らないと、走っている車両の外から突然、座席横のドアが開き車掌さんが顔を出すのでびっくりすることでしょう。
6 車両を外から見てみると、写真のように横に長いステップが渡されています。そして4~6人掛けのボックスシートには外開きのドアーがつけられています。
スピードがあまり早くないので安心ですが、車掌さんもなかなか大変ですね。
7 機関車は途中ビュルゲック(Burgegg)、そしてこの路線の最高地点となるエーベン(Eben)、美しい避暑地であるマウラッハ(Maurach)の村などを経由して走ります。
8 上のイラストマップでアッヘンゼー鉄道はオレンジの点線で表していますが、ここには鉄道に並行して自動車道が走っていて、バスも運行されています。
急ぐときはバスやマイカーを利用した方がずっと早いので、往きだけ蒸気機関車を楽しみ、帰りはバスを利用するとよいでしょう。
9 終点のゼーシュピッツで汽車を降りると、すぐそばにある桟橋から遊覧船が発着しています。
ぜひ船に乗ってアッへンゼー湖を周遊してみましょう。そして日程に余裕がある方は、ぜひ美しいペルティサウ(Pertisau)の村を訪ねることをお奨めします。
10 遊覧船はアッへンゼー湖畔にある小さな村を順に寄港して行きますが、ペルティサウの村は2カ所目の停泊駅です。
晴れていれば船上から美しい山々が望め、湖畔には素敵なホテルが見られます。
11 ペルティサウにある美しい教会(キルヒ)です。
12 ペルティサウには可愛らしいホテルがたくさんありますが、写真は窓辺に花をこぼれんばかりに飾ったホテル・アルペンローゼの写真です。
13 ペルティサウにホテルを取れば近隣に素敵なハイキングコースがたくさんありますので楽しく過ごせます。
その一部は既にこのサイトに掲載してありますので、ご参考にしてください。ヒュッテに上がれば反対側はもうドイツです。