「なまはげ」のお祭りで有名なレッチェンタールを訪ねて

   ~ ロイカーバード  ゲンミ峠 ~   


<Globularia cordifolia>

スイスの温泉地ロイカーバードとシャーロックホームズの冒険にも出てくるゲンミ峠へは、ロイクの駅からバスに乗り、40分位で行くことが出来る。さすがにスパということで、駅前のバス停には、たくさんのお年寄りが並んでバスが来るのを待っている。バスはジグザクとしたきつい坂道を上っていき、やがてしゃれたクアハウスの前で停まるので、そこで降りてちょっと一休み。温泉やサウナ、フィットネス設備が整っているので時間があったらぜひのんびりしたいところである。

そこから左手の方へ花飾りの美しい民家の間を7~8分位歩くと、ゲンミ峠行きのテレキャビン駅へ出る。90度近くの断崖をキャビンは一気に登っていく。上から見下ろすと断崖絶壁にハイキングコースが階段のようについている。昔の人たちは、ここを皆歩いて登ったのだと思うと感心してしまう。

10分足らずで頂上駅に着くが、右手にはプラッテンヘルナー山、眼下にはダウベンゼーが美しい姿を見せる。湖には右回り、左周りのハイキングコースがつけられているが、カンデルシュテークヘ下るのなら、右側の道を行こう。左側へ行くと途中からずっと登りになり、アーデルボーデン方向へと続く。

こちらは距離も長いし、山を下りてから駅へ出るのも大変である。右側の良く整備された道の両側には美しい高山植物が一面に咲いている。

エンチアン、サクラソウ、黄スミレ、フウロソウ、アスター、シコタンソウなど、ここだけでスイスのかなりの高山植物を見ることが出来る。

湖の一番奥まで行くと、まだ雪がたくさん残っている場所があり、そこを越えれば後は下り一方である。途中、シュワーレンバッハのレストランがあるが、ここで一休みしたらロープウェイ駅のスンビュールまで一気に下っていこう。そしてロープウェイで下りればカンデルシュテークまで歩いても40分ぐらいである。(バスもある)

このコースは、ゲンミ峠の方から行けばすべて下りなので楽であり、ほとんど危険な場所もないので初心者向けのコースである。ただ、温泉目当ての人は、こちらのコースをたどると、最後に温泉に入れないので残念だと思う。

ハイキングコースの案内はこちらからご覧になれます。


ダウベンゼー
 

シュワーレンバッハの小屋

  ~ レッチェンタール : キッペル ~

 

レッチェンタールに行くには、カートレインで有名なゴッペンシュタイン駅で降りてバスに乗る。駅はほとんど乗降客はなく閑散としている。また駅周辺には、すぐ前を通る道路沿いに一軒小さなホテルレストランがあるだけ。しかし、ここからスタートするハイキングコースも多いため、ザックを背負ったハイカーは結構たくさん歩いている。サースタール行きのバスが、ここからも発着している。

日本と同じような 「なまはげの祭り」 で有名なキッペルの村へは、ゴッペンシュタイン駅からバスで、10分くらいで行くことができる。この村にある教会のすぐ近くにはレッチェンタールミュージアムがあり、古いチェゲテの面や衣装がたくさん陳列されている。

またここでは、キッペルの村の文化や歴史についての展示や説明書きがあるのでぜひゆっくり見てほしい。かわいいなまはげの面のマスコットなども売っている。

村のあちらこちらには、なまはげの面を飾った民家や小さなレストランがあり、魔除けのためにやっているという。

 

レッチェンタールミュージアム

少し離れた隣の村:ウイラーからはテレキャビンが出ているので、ここからファフラーアルプヘ向かってハイキングをするのも楽しい。お天気が良ければ、ビーチホルンなどレッチェンの谷の名だたる山を一望にできる。若干のアップダウンがあるだけで、コースに危険はない。何度か訪ねる機会があったら、一度は上のコースを歩いてみよう。


ファフラーアルプ
 

ウイラーのキャビン

キッペルの教会
 

キッペルの教会

   ~ クラン・モンタナ ~  

スイスでも有数の高級避暑地である クラン・モンタナの街へは、シオン駅からバスで、あるいはシエール駅からケーブルかバスで行く。シエールの駅を降りると、道路に、ケーブル乗り場までは道路に書いてある赤い線を辿って行って下さい、と書いてある。

別にそんな迷いやすい道ではなく、駅から5分位歩き、スーパーの手前を右に曲がれば、ケーブル乗り場はもうすぐそこである。クラン・モンタナにはたくさんのハイキングコースがあるが、一番高山植物が多く、美しいのはアミノーナから歩くコースである。

次に歩きたいのは、プレーンモルトへ登る途中駅であるヴィオレットからクリデールへ歩いていくコースである。


プレーンモルト
 

プレーンモルト

ここにはゴルフ場を始めとしてさまざまなスポーツ施設がある。また、街中には素敵なホテルやブティックが立ち並ぶ、非常に明るく開けた街である。ひとそれぞれ価値観が違うので何とも言えないが、私にはちょっとスイスのイメージと違うと感じられ、一度訪ねただけで再訪問はしていない。


クリデール
 

モンタナの町

HOMEへ