コースタイムより早く歩けたよ

体力が落ち始めてくる45歳とか、50歳くらいの節目に、よく、山登りの際、自分の若さを計るバロメータとして、標準コースタイムより如何に早く歩けたか、を、その拠り所としていたり、その速さを自慢気に他人に話したりしている人をみかけます。
アルピニストがマッターホルンを登るのに、一つの目安として北岳を●時間で登れる脚力と技術がないとダメだとか、ソルベイ小屋まで●時間で登れないと、ガイドに下ろされてしまう、ということで、速さを気にするのなら理解できますが、そうでなければ、一昔前のCMにもあった 「そんなに急いでどこへ行く?」 という気がしてしまいます。
体力が落ち始めてくると、人はそれをなかなか認めたくないので、ついつい無理をしてしまったり、コースタイムより早く登ったということで、安心感を得たりするようです。
挙句の果て、周りの美しい景色もろくに見ず、足元に咲く可憐な高山植物にも目もくれず、ただ、ひたすらに登るのみ。 もったいない話だと思いますが、如何でしょう。

スイスでは一般的にコースタイムより、30分〜1時間はプラスして。