アルペンローゼ vs ヒカゲツツジ

今年(2013年)は、サクラの花が、かつてないほど早く咲きました。同様にセツブンソウ、福寿草、ミスミソウ、カタクリなど、いつも“追っかけ”撮影・観賞をしている花たちも、みな例年より一週間から10日ほど早く咲き出してしまいました。
そのため、例年なら2月下旬ごろから山仲間たちと歩き始める早春ハイキングも、今年は大幅に前倒しして活動開始です。
これだけ大幅に開花時期がずれてしまうと、例年の見頃を目処に訪ねたのでは、旬な花は見損なってしまいます。先日もイワウチワとヒカゲツツジを撮るため山梨県の上野原から坪山に行ってきましたが、この時も観光案内所のおじさんから、“早く来ないと何にもなくなってしまうよ”という情報をもらい、急遽、予定を早めたのでした。
ところで今回のお話は、スイスを代表する花「アルペンローゼ」(写真下右)と、日本の花「ヒカゲツツジ」(写真下左)です。どちらも植物分類上はツツジ属(Rhododendron)の仲間です。「ヒカゲツツジ」はシャクナゲに近い花ですが、ツツジの中でも花が小粒で、色は透き通るようなクリームいろをしていて、とても清楚な感じです。
一方、アルペンローゼの方は、シーズンに群生地を訪ねると、山中が濃いピンクに染まり、それはそれは見事です。どちらも個性があり、この勝負は引き分けです。